「どうして会社は副業を禁止するのだろうか?」
「副業禁止などという法律も無いのになぜ?」
あなたは、そんな事を思った事はありませんか?
政府も「副業解禁」に舵を切っていますが、依然として副業解禁に躊躇する企業が大多数です。
ですが、トヨタが「終身雇用の維持は難しい」と発言して話題になった様に、これからは益々ビジネス環境は厳しくなります。
そして、リスクヘッジのために、「副業」を真剣に検討する個人も増えていくでしょう。
リスクの高い「副業」とリスクの低い「副業」
ただ、「副業」にはリスクの高い「副業」とリスクの低い「副業」があります。
リスクの高い「副業」に手を出してしまうと、最悪の場合、「懲戒解雇」で路頭に迷うリスクがあります。
そういった事態に陥らないためにも、企業が「副業」を禁止するタテマエとホンネの理由についてシッカリと知っておく必要があります。
会社が副業を禁止する理由(タテマエ)
そもそも、会社はなぜ「副業」を禁止するのでしょうか?
リクルートキャリアが実施した「兼業・副業に対する企業の意識調査」では、会社が副業を禁止する理由として以下がトップ3です。
- 社員の長時間労働・過重労働を助長する
- 情報漏洩のリスク
- 労働時間の管理・把握が困難なため
社員の長時間労働・過重労働を助長する
これは、長時間労働で、本業に支障が出たら困るからですね。
社員の健康第一という一見マトモそうな理由ですが、それだったら残業や仕事の付き合いの飲み会ももっと取り締まるべきですよね。
情報漏洩のリスク
情報漏洩は、別に「副業」でなくてもする社員はしますので、これもあまり説得力ありませんよね。
たまに、飲み会とか電車の中で大声で会社名を言いながら仕事の話をしている人を見ると、危機感なさすぎてビックリします。
あとは、副業で会社固有の技術やノウハウなどが漏洩するリスクというのもあります。
会社が副業を禁止する理由(ホンネ)
タテマエの理由だけ見ると何故「副業」解禁に躊躇するか分かりにくいですが、企業の本音はこの2つです。
- 本業への影響の回避
- 優秀な人材の流出防止
本業への影響の回避
副業をして疲れ切って、本業が疎かになったり、支障が出たら困るという事です。
例えば、連日の夜間アルバイトで疲れ切り、業務時間中にボーッとしている人が出るといった事は起こると思います。
ただ、別に飲み明かしたり、ゲームで夜更かしして、会社でボーッとしている人もいるので、プロ意識の問題といえばそれまでです。
優秀な人材の流出の防止
これが、表に出ない最大の理由だと思います。
「副業」で稼げる人というのは、一般的に本業でのスキルが高い事が多いです。会社の外でも稼げる力を持っている人ですからね。
そんな人が、「副業」で稼げる様になったら、サッサと会社に見切りをつけて、他に移ってしまうリスクがあり、会社には仕事が出来ない人ばかりが残るって寸法です。
モテる彼氏(彼女)を持った人が、心配しすぎてメチャクチャ束縛するのに似ていますね。
大抵は逆効果で、愛想を尽かされるケースが多いのですが、、、
会社員が副業をする上で気をつける点
それでは、会社が「副業」を禁止するホンネとタテマエが分かった所で、あなたが気をつける点をお伝えします。
同業他社での副業は絶対に避ける
本業と同業の会社での副業は絶対に避けるべきです。
同業の会社を設立し、本業の会社の取引先と取引を行ったことで「背信的行為」だとして懲戒解雇が認められたケースもあります。
また、例え、ノウハウや秘密事項を一切漏らしていなかったとしても、損害賠償請求されたらそれを立証しなくてはいけません。
無い事を立証する事ほど困難な事はありません。
本業に支障が出る長時間労働はしない
連日に渡る「アルバイト」で体調を壊し、本業が疎かになったり、支障が出てしまったら全く意味がありません。
当たり前ですが、本業と副業では副業の方が時間単価は低い事が多いです。
なので、生活に困っていない限りは、「単純労働」で時間を切り売りするのではなく、趣味や好きな事を週末にしながら収益化をする事がオススメです。
ブログとかプログラミングだったら、収益化まで相応の努力は必要ですが、週末や空いた時間にささっと稼げる様になるのでオススメです。
会社のブランドや信頼を損なう事はしない
これも言わずもがなですね。
反社会的勢力と接点を持ったり、詐欺・詐欺まがいの商法で副業している場合も一発でアウトです。
ネットビジネスの中で、「簡単に稼げる!」と謳うものの中にはそういったものも混じっている危険性が高いので、注意しましょう。
まとめ
最近、いくつかの大手企業が副業解禁を宣言して話題を呼んでいますが、数年後は「働き方改革」の様に、「副業」を取り巻く環境は全く違った景色になっていると思います。
日本の会社は、他の会社が既にやっている事を真似して変わるのは早いですからね。
そして、これに対する会社の方針は、「副業を禁止して給料を十分な水準に保つ」か「副業を認める」の2パターンしかありません。
でないと、優秀な人材がドンドン流出してしまいます。
何れにせよ、一斉に解禁になってから準備するのでは、既に競争が激化していて大変なので、今のうちからコツコツと準備しておきましょう。