ビジネスに限らず、あらゆる分野で一流になる人は、「ハードスキル」と「ソフトスキル」の両方を効率的に伸ばしています。
ですが、そもそも「ハードスキル」と「ソフトスキル」の違いや、両方の効率的な伸ばし方を知らず大きく遠回りしている方も多いです。(はい、僕です)
今日は、「ハードスキル」と「ソフトスキル」の違いについて解説し、それぞれの効果的な鍛え方についてお伝えします。
「ハードスキル」と「ソフトスキル」まとめ
まずは、「ハードスキル」と「ソフトスキル」の違いをザックリと理解ましょう。
- ハードスキル:正確に繰り返すスキル。資格などの勉強して身に付く能力
- ソフトスキル:状況に柔軟に対応するためのスキル。対人関係の能力。
- 「ハードスキル」は、測定しながら、ゆっくりと正確に繰り返すのが上達の秘訣
- 「ソフトスキル」は、色々な状況を経験し、振り返る事がポイント
「ハードスキル」と「ソフトスキル」の両方の要素を含む事も多いので、ザックリと理解しておけばOKです。
「ハードスキル」を先に鍛えてから「ソフトスキル」に移るのがポイントです。
それでは、詳しく見ていきましょう。
ハードスキルの詳細
「ハードスキル」とは、「形式化された知識やそれを使いこなす技能(スキル)」です。例えば、
- 専門的な資格(勉強)
- 組み立てラインでの流れ作業
- ゴルフの素振り
- テニスのサーブ
- バスケットのフリースロー
- ピアノやバイオリンの基礎的なコードの演奏
- 足し算や九九などの初歩的な算数
ハードスキルを見分けるポイントは、「出来るだけ正確に行われる事」が重視され、再現性が高ければ高いほど良いです。
ハードスキルが高くても能力を発揮出来ない人
「ハードスキル」はある意味客観的な能力でモノサシとして分かりやすいので、ビジネスの現場では特に重視されていました。
例えば、弁護士、会計士、MBA、TOEIC990点とか、資格で最低限の能力を測る事が出来ます。
ですが、資格を持っていても「パフォーマンス」に繋がらない人もいますよね。
例えば、MBAを持っているのに、部下が全く動いてくれず、ただの夢物語で終わるとか。
ですので、「ハードスキル」だけではダメな事が既に分かっています。
ハードスキルの身につけ方
- 1回にひとつの単純な動作を行う
- 正確に測定しながら、ゆっくりと繰り返し行う
- 完璧に仕上げるまで次に進まない
ハードスキルを鍛えるコツは、「分割」と「繰り返し」です。
1度に1つのスキルに集中して「繰り返す」事により、脳の中に正しい神経回路を形成する事が出来ます。
ハードスキルの練習例
例えば、テニスのサーブを練習する時は、まずは正しくボールをトス(投げ上げる)出来る事を練習してから、スイングの練習に入ります。
ボールのトスが正しくないと、変な所にボールがいってしまうため、スイングが変になってしまいます。
とはいえ、同時に意識するのは難しいので「トス」→「スイング」といった形で練習をしていきます。
ソフトスキルとは?
ソフトスキルは「状況に柔軟に対応する、非定形的で可視化が難しい」スキルです。
- コミュニケーション
- ファシリテーション
- チームビルディング
- リーダーシップ
- ネゴシエーション
主に人間関係の技能を指す場合が多いですが、試合などの状況が目まぐるしく変わる状況に対して対応するスキルも「ソフトスキル」です。
ソフトスキルの身につけ方
ソフトスキルを身につけるには、色々な状況を経験し、振り返る事です。
「経験」と「振り返り」の2つの要素が無いと意味がありません。(はい、振り返らないのは自分です、、、)
試合が終わるたびに、
「どこが良くて、どこが良くなかったか?そしてその理由は何か?」
と自問する事がソフトスキルの向上には大切です。
ここは、一人では気づけないのでコーチやメンターをつける事も多いです。
ソフトスキルとハードスキルは両方大切
「ハードスキル」、「ソフトスキル」のいずれも大切ですが、片方だけしかないと、どの様な事になるか見てみましょう。
ハードスキルだけが高い人:資格マニア
ハードスキルだけ高い人の例は、「資格マニア」です。
資格を取れば年収がアップすると盲目的な人いませんか?
ですが、資格を取得しても、それを活用出来ないと全く意味がありません。そもそも、スキルの凄さ自体が伝わっていないケースもあります。
もの凄い技術を持っているのに、その魅力を伝えることができず、格安で買い叩かれているエンジニア知りませんか?
たとえ素晴らしいスキルを持っていても、ハードスキルだけでは、正当に評価されなかったり、人に使われるだけで終わってしまう事が多いです。
ソフトスキルだけが高い人:実務が分からない人
日本のトップに多いのが、「ソフトスキル」だけが高い人です。
確かに、「人間関係」や「調整能力」には長けているのですが、専門的なバックグラウンドがないため、「どこまで可能か」「何ができるのか」が分からない事が多いです。
別に、全てを細かく知る必要は無いですが、最低限の知識やリテラシーが無いと、折角の貴重な人材を上手く使う事が出来ません。
最悪の場合、正しいことだけを言って振り回す、周囲の人を困らせる存在になってしまいます。
ハードスキルの方がソフトスキルより優先させる
初心者の場合は、「ハードスキル」の習得が優先です。
これは、初心者の段階で、いきなり試合に沢山出ても上達しないのと一緒です。
確かに、試合に出る事で何が大切な「スキル」かを見極めることは大切です。
ですが、基礎が出来ていない段階で出ても、大した事が出来ないままで終わります。
「パスの練習をしましょう」、「シュートの練習をしましょう」位の学びしか出来ない事も多いです。
なので、まずは基礎を作り、60点位の出来栄えになったタイミングで、「ソフトスキル」の習得に移りましょう。