もし、あなたがウェブサイトに十分なアクセスを獲得出来ずに悩んでいた場合、真っ先に見直すべきは記事タイトルだ。
実は、タイトル次第で、最終的なアクセス数は10倍も20倍も変わる。
ですが、タイトルが大事と分かっていても、「では、具体的にどの様なタイトルをつければ良いのか?」と悩んでいらっしゃる方も多いのではと思う。
そこで、今日は、クリックされ、「思わず読んでしまう」タイトルの付け方の法則を、ベストセラー本を例にご紹介したいと思う。
クリックされなければ、何も始まらない
あなたは、『人は第一印象が9割』という言葉を聞いた時、どう思っただろうか?
「そう、その通り!!」と思う人もいるかもしれないし、「9割はちょっと言い過ぎでは?」と思う人もいるかもしれない。
だが、『第一印象が大切』という事には賛成頂けるのではないだろうか。
そして、ウェブサイトにとって『第一印象』に該当するのが記事タイトルだ。
ひょっとしたら、あなたは大げさなタイトルを付けたりするのに抵抗があるのかもしれない。
ですが、人と同じで、どんなに『性格(=記事の中身)』が優れていても、知って貰えなければ存在しないのと同じだ。
ですので、あなたは『記事の中身に自信があれば自信がある程』より魅力的なタイトルを付けるように気を付ける必要がある。
間違っても、お客様が良い内容を勝手に探し出してくれるなんていう希望を持ってはいけない。
思わずクリックしてしまう記事タイトルの具体例
では、具体的にどの様なタイトルを付ければ良いのだろうか?
実は、そのヒミツは「ベストセラー本」にある。
当たり前だが、「本のタイトル」は、本をより沢山売るために可能な限り魅力的なタイトルを百戦錬磨の編集者や著者がつけている。
もちろん、本の内容を大きく逸脱してしまってはアウトですが、魅力的なタイトルを付けるための方法をあなたは学ぶ事が出来る。
前置きはこれ位にして、早速その法則を見ていこう。
1. 本音:「嫌われる勇気」
このタイトルが秀逸なのは、「ソーシャルメディア」や「他人からの評価」に疲れた人達の本音を上手に代弁している所。
あなたが心の奥底に抱えている「本音」をタイトルやコンセプトに盛り込む事で大きな注目を産むことが出来る。
2. 好奇心:「なぜ、さおだけ屋は潰れないのか?」
あなたは、この本を見る前は「さおだけ屋」の事なんて恐らく1ミリも考えた事は無かっただろう。
ただ、このタイトルを見た事で、「たしかに!!言われてみればなんで潰れないんだろう……?」という考えになったと思います。
少なくとも、自分はそうなりました。
こういった、今まで考えてみなかった事を「疑問形」等で上手に浮かび上がらせる事を、マーケティングでは「潜在ニーズ」に働きかけると言います。
この本は「会計」の本でしたが、もし「会計」のタイトルを付けていたら到底150万部を超えるミリオンセラーにはならなかった。
こういった、「潜在ニーズ」に働きかける事で、より沢山の人にリーチする方法については覚えていて損はない。
3. 役立ち:「心がときめく片付けの魔法」
「〜法」「〜メソッド」「〜術」といったものがオーソドックス。
この本では、「魔法」という言葉を使っている所が女性向けのマーケティングを明確に意識している。
「心がときめく」という状態のメリット(ベネフィット)を感じさせつつ、「魔法」という何か役立つ事を学べる事でつい手にとってしまいますよね。(何たって魔法なんですから!)
4. 初心者:「はじめての人のための3000円投資生活」
新しくものごとを始めるときに、本を手に取る人は多いと思います。
そういう特性を踏まえて上手にターゲッティングしているタイトルがこちら。
『3000円』という具体的、かつハードルが低い数字を上げているのも秀逸ですね。
もし、これが『100万円』とかだと「はじめての人」との統一感が取れず、構えてしまいますよね。
5. 名著の解説:「もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら」
「ドラッカー」という聞いたことがあるけど、何か難しそうな人の本を、「高校野球の女子マネージャー」というゆるい対象と組み合わせることで読者の裾野を広げています。
もし、あなたが難しいものを扱っていても、簡単なものと対比させる事で読者層を拡げるテクニックは是非とも覚えておいて損はないと思います。
「マンガで学ぶ資本論」とか「サルでも分かる・・」とかも同じ系統ですね。
6. 楽したい:「ズボラでも血糖値がみるみる下がる57の方法」
同じ結果が得られるならば、人は少しでも「楽」をしたいものです。
「ズボラでも」と、「楽」を出来る事を謳う事で読んでみたいと思わせます。
ただ、57の方法も試すのであれば、その人は、「ズボラ」ではなく、かなり真面目で熱心な人な気はしますが…….
ただ、「…だけダイエット」とかも同じ系統ですね。
7. 読者の声:「難しいことはわかりませんが、お金の増やし方を教えて下さい」
はい、このストレートど真ん中な感じ、好きです。
想定される読者さん(ど素人)の言葉をストレートにそのままタイトルにしている勇気のある本です。
当たり前ですが、「自分の言葉」は決して使ってしまってはいけません。
もし、あなたが専門家で、「金融資産運用理論入門」とかいうタイトルにしたら、内容が同じでも手にとる人は恐らく10分の1から100分の1になるでしょう。
8. 混乱:「ぼくは明日、昨日のきみとデートする」
これ、ちょっと、何を言っているか分かりませんよね!?
「昨日のデートをすっぽかした言い訳でしょうか?」
「ぼくは、昨日、明日のきみとデートした」だったらただの妄想か下見ですよね。
「好奇心を煽る」ための方法として、ちょっと意味が分からない事を言うのも一つの手ではあります。
ただ、中身が分からないタイトルをクリックして期待外れだったら失望するので、ちょっと使い方が難しいテクニックです。
9. 権威:「スタンフォードの自分を変える教室」
「ハーバード」、「マッキンゼー」、「Google」、「NASA」、「超一流の」、「外資系金融」とか権威をタイトルに持ってくる事も多いですよね。
「権威性」を利用する事で、説得力を高めたり興味性を引く事も可能ですが、根拠に乏しくエセが多いのもこのパターンです。
もし権威性を使う場合には、必ず根拠を明示する様にしましょう。
10. セクシー:「女医が教える 本当に気持ちのいいセックス」
これ、「女医」という権威を保ちつつも、読者に寄り添って貰えそうな人を使う事がポイントです。
これが、例えば「東大教授が教える」とか「政治家が教える」とかになると、例え権威を持っていても、途端に怪しい感じになりますね……..
11. 下品:「日本一楽しい漢字ドリル うんこかん字ドリル」
子供って本当に「うんこ」が好きですよね。
子供が興味がある事をそのままタイトルに持ってきている所は秀逸です。
忘れられないというメリットはありますが、あまり下品だと炎上したり、Googleの評価を下げる事にも繋がるのでビジネスに使うには少々難しい面があります。
12. タブー・禁句:「言ってはいけない-残酷な真実」
「言ってはいけない」ことを言う事で、注目を浴びる方法です。
「家族という病」といった本もこの系統です。
この本では、「残酷な真実」が沢山述べられていますが、あくまでもタイトルでは具体例を明示しない事で、興味性を煽ったり、炎上を防ぐ工夫が見られます。
13. 秘密:「モデルが秘密にしたがる体幹リセットダイエット」
タブー・禁句と近いですが、人は「秘密」というキラーワードに弱いです。
こういった、「キラーワード」をいくつか押させてタイトルに盛り込む事で注目度をあげる事は可能です。
14. 脅し:「医者に殺されない47の心得」
味方と思っていた「医者」と「殺されない」と言う真逆の言葉を作る事でインパクトを生み出します。
同じ様に「すべての教育は「洗脳」である」といったセンセーショナルなタイトルで注目を浴びる方法があります。
15. 比較:「金持ち父さん貧乏父さん」
こちらも、対比効果の一例。
「金持ち」と「貧乏」を対比させる事で記憶に残るタイトルとしています。
16. 辞典:「できる大人のモノの言い方大全」
「大全」とか「辞典」とか、これ1つを読んでおけば大丈夫という事で(一見大変だが)楽をしたいという心理を刺激している事も注目して下さい。
「できる大人」とターゲットをしっかりと明示している事もポイントです。
17. 逆転:「学年ビリのギャルが1年で偏差値を40上げて慶應大学に現役合格した話」
人は、逆転劇やストーリものが好きです。
「学年ビリ」、「ギャル」という立場から「慶應大学」という成功を具体的にイメージさせる秀逸なタイトルです。
偏差値を「40」と、具体的な数字を入れている事で、説得力を増す工夫がされています。
18. 空想:「世界から猫が消えたなら」
ありえないものを仮定する事で、興味を惹く方法です。
ただ、「だから何だ?」となってしまう事も多いので、使いどころが難しい所もあります。
19. 新コンセプト:「断捨離」
意味は何となく分かるけど何か新しそう、凄そうという事から興味を持たせる方法です。
ポイントは、読者さんを突き放しすぎない事です。なので、既存の簡単な言葉の組み合わせが理想です。
例えば、「インテグラル・サイコロジー」といった言葉になってしまうと、何だか全く想像が湧かずに途端に全く興味が浮かばなくなってしまいます。
20. 外国:「フランス人は10着しか服を持たない」
日本人は外国のライフスタイルが本当に好きですよね。
フランスというオシャレ(と思われている人)が10着しか持たないという意外性を盛り込んだ秀逸なタイトルです。
ちなみに、原題は「Lessons from Madame Chic」。服が10着とは全く関係ないです。(だからこそ、書評が若干荒れている所もあります)
21. 癒やし:「スタンフォード式 最高の睡眠」
これも、スタンフォードという権威を使いつつ、睡眠という
結局どのタイトルを選べば良いの?
こんなにタイトルのパターンがあると、迷いますよね。
実は、どのタイトルを選ぶかは、「あなたがどの様な人に記事を読んで頂きたいか?」によって変わります。
大切な事なのでもう一度言います。
「あなたがどの様な人に記事を読んで頂きたいかで記事タイトルは決まります」
もし、まずはペルソナを決めて、その人が興味がありそうなタイトルのパターンを使用します。
ペルソナが分からない人は、以下の記事も読んで見てください。
[kanren id=”53″]
例えば、あなたが初心者向けの商品を売るのであれば、「初心者」が反応しそうな「はじめての」や「楽」したいといった単語を中心に記事タイトルを作っていきます。
一方、上級者向けのコンサルをしたい場合は、「楽」をしたいといったタイトルは少なめにしていく必要があります。
言っちゃ悪いですけど、そういった「楽」だけしたい人は、間違いなく成果が出ないので。
「Biz-Navi」でも、そういった成果が出ない人を排除する為に、言葉やタイトルの難易度を調整しています。
この、「入口(記事タイトル)」と「出口(あなたが提供するサービス)」の一貫性は本当に大切です。ここがズレて成約出来ないウェブサイトを本当に良く見かけます。
ここまで読んで頂いた賢明なあなたはそういった間違いを犯さないとは思いますが、もし成約率が思う様に上がらない場合は、その様なミスを犯していないかもう一度見直してみて下さい。